若林健太

若林健太

若林健太

いよいよ、新年度を迎えました。

2017.04.03

いよいよ、新年度を迎えました。学校では新入生を迎え、会社でも新社会人が新しいスタートに立っている事でしょう。それぞれの皆さんが、心を新たに、志を持って迎えられているのではないでしょうか。私も、心機一転、原点に戻って、気合を入れて歩みだしたい。そんな思いで、朝一番の街頭演説に取り組みました。

 

今年の桜は少し遅くなるのでしょうか。先日、東京へ上京した際に、朝のジョギングで皇居周辺を走っていたら、桜は2分咲き。過去のフェイスブック等を観ると、この時期、咲き乱れている時もあるので、そんな風にも思いました。長野に帰り、この週末は、春の上雪で、佐久地方でも平野部で真っ白になっていてビックリしました。花見の最適な時期を図って、各地で幹事さんが悩んでいるのではないでしょうか。

 

日曜日の夕方、サザエさんを観て夕食を囲む経験を持っている人は多いでしょう。サザエさんのスポンサーを長年務めていた東芝。過去には土光経団連会長も輩出して、株式会社日本の中核となる会社。この東芝が、粉飾決算問題に揺れ、経営再建途中に、更に追い打ちをかけて、米国子会社の巨額損失により債務超過となる事が確定しました。かつての名門企業の現状に驚く限りです。

 

粉飾決算が問題となった時には、社内権力闘争や事業部制による弊害、外部役員などのガバナンスの問題などが指摘されました。改善され、再出発をするはずでしたが、今回の原子力ビジネスを託したウエスティングハウスの経営危機に伴う債務超過という事態に陥りました。WHは破産手続きを選択して、一兆円近い損失が東芝に計上され債務超過となった訳です。主たる原因は、今後、明らかにされていくだろうし、監査法人監査でも対応されるでしょうが、私自身が指摘したいのは、次の2点です。この段階に至るまで、巨額損失を把握できなかったガバナンスの問題。そして、情報開示姿勢です。

何故突然、1兆円もの損失計上をするような事になったのでしょうか。本当に、事前に、WHの経営状態を把握できなかったのでしょうか、WHが買収した建設会社の評価は適正だったのでしょうか。しっかりと情報開示していれば、突然、このような窮地に陥る事はなかったのではと思えてなりません。公認会計士として、不思議でならない点がたくさんあります。

 

東芝は経営再建にあたり、東芝メモリなど有力な事業分野を売却して資金調達を図って行かなくてはなりません。日本の産業界が蓄積してきた技術の海外への流出という視点から観ると大変な問題です。第4次産業革命が進み、その主導権を巡って熾烈な国際競争を展開している最中に、虎の子の技術が海外へ流出する事のないようにしなくてはならないと思います。政府も一定の関与が必要でしょう。東芝が、ガバナンスを改革して、情報開示をしっかりと行い、生まれ変わり、再生することを切に願っています。

 

情報公開という観点で、森友問題について不思議に思っている事があります。この問題は、国有地払い下価格が妥当なのか。それに絡んで収賄や行政の忖度が働いたのかという2点が本来の論点だと思いますが、どうも、国会論戦でもマスコミワイドショーでも話題が散漫になっているように思います。一般ゴミが出てきた事で、9億円の土地が8億円の値引きとなった。その根拠が妥当であるか否かの議論をしっかりとする必要があります。会計検査院も検査に取り組んでいるようなので、1日も早く明解に解説して貰いたい。しかし、これだけの取引について、根拠資料を破棄したという政府の説明は頂けません。情報開示をしっかりと行った上で、正々堂々と妥当性を検証する本論を議論して貰いたいものです。

 

327日には、参議院本会議で平成29年度予算が審議可決され成立しました。31日には、各省箇所付け等も公表され、全国それぞれの自治体でも、陳情内容が受け入れられたか悲喜交々となっているでしょう。大事な予算審議の殆どを、野党が森友問題追及に費やし、肝心の予算に関わる議論が聞けず、いつの間にか成立した印象を持つのは私だけではないでしょう。疑惑追及などは、別の機会を作るように与野党で合意して、もっと、国家運営に関わる中心課題である予算審議の内容を充実させるようにするべきだと思います。これは、かねて、そう思ってきた課題です。

 

平成29年度一般会計予算は、974千億円。歳入は税収とその他収入を合わせると63兆円で65%であり、残り35%の34兆円は公債金で賄っています。基礎的財政収支は74兆円なので、一年間の税収及びその他収入で賄うには、10兆円分が足りなくなって、公債発行で凌いでいる事が分かります。東京オリンピックが開催される2020年には、この10兆円をプラスにすることを国際公約に掲げている訳ですが、既に、実現不可能だという意見も多く出ています。消費税を予定通り引き上げても、よほど、経済成長が高水準で推移しなくては実現できません。恐らく、近々には、この国際公約について、現実的な目標年度へ変更せざるを得ないと思いますが、いずれにしても、財政再建の目標を掲げ、律していく事は大事だと思います。

 

最大の歳出項目である社会保障関係費は5千億円増加して32兆円。一般歳出58兆円(基礎的財政収支‐地方交付税交付金)の6割近く。高齢化社会や医療の高度化などで負担が重くなっている事が分かります。厳しい予算の中で増加した予算項目は、防衛関係費と公共事業関係費。微増ですが、それぞれ、51千億円と59千億円になっています。朝日新聞などは、安倍内閣となって防衛費が右肩上がりで増額されており、ついに5兆円を超えていると批判めいた記事を載せています。しかし、我が国を取り巻く東アジアのリスクが増大している事を考えると致し方ありません。この水準は世界8位。でも、公表されている中国の防衛費の8分の一に過ぎません。冷静な評価が必要です。

 

新聞報道などでは、一般会計予算の記事ばかりが目立ちますが、実際の行政執行に当たっては、特別会計による部分も大きな比重があります。昔、塩爺と言われた、故:塩川正十郎財務大臣が「母屋でお粥を啜っているのに、離れですき焼きを食べている」と言って話題となりました。一般会計はシーリング予算などで厳しく査定していますが、特別会計は各省の独自の財源となっており、無駄と思えるような大きな事業が行われていると指摘されたものです。特別会計の整理統合等は行政改革の一環で随分と進み、昔のような無駄があるとは思いませんが、例えば、社会保障関係も特別会計を加えてみると100兆円を超えるなど、事業の実態を理解するには、特別会計にも目配りをする必要があります。

 

TPPは、トランプ大統領の永久離脱宣言により、事実上とん挫をしましたが、国内対策として、予算計上された畜産クラスター事業などは、そのまま取り組まれて行きます。TPPが有る無しに関わらず、規模拡大を始めとした国内農業基盤の整備、近代化投資などは待ったなしで取り組むべき課題。しっかり行っていくべきでしょう。

 

長野県内における懸案事項も、個所付けを観て頂けると概要が分かってくると思います。南信では、リニア新幹線や三遠南信道路に関わる予算及び周辺整備に係る対応が進んでいますし、東信における中部横断自動車道なども着々と進められています。今は、議席を失い、こうした課題解決へ直接関われないというのは、本当に悔しくも残念至極ですが、何とか一日も早く、国政復帰を果たし、自分自身の政治への思いの原点である「ふるさと信州を元気に!日本を元気に!」を具体化していく仕事に邁進したいと思います。


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